第11回美術刀剣作刀技術実地研修会 2017/5/28
全日本刀匠会主催の、第11回美術刀剣作刀技術実地研修会に、生田工場長が熱処理技術の講師として参加しました。
この研修会は作刀技術の向上の指導を主目的に、刀鍛冶の下で修業中の方、刀鍛冶を志望する方を対象に実施されています。
熱処理の講義は、前回と同様内容の平衡状態図、組織、焼入れなどに加え、作刀に必要な鋼系材料の熱処理事例にわたり実施しました。
講義は1時間でしたが、その後の質疑応答が活発に行われ2時間近くのディスカッションとなりました。
また質問内容の中には、その場ですぐ回答できないような高度な内容もあり、後日の宿題として回答させていただくことになりました。
金属熱処理に携わるものとして、このような機会に恵まれたことを感謝するとともに、少しでも作刀の参考になれば幸いです。
技術、技能の研鑽と知識の蓄積、実践により生み出される日本刀に敬意を抱くとともに、とりねつは未来の刀匠を応援致します。
また、この研修会を主催された久保善博氏が、日本美術刀剣保存協会主催の「新作名刀展」で最高賞の高松宮記念賞を受賞され、これで3度目の日本一に輝かれました。
久保刀匠は、今回の受賞によって「無鑑査」となられました。
とりねつは心より敬意を表すとともに、このような名匠とお付き合いをさせていただき名誉に思います。久保刀匠の益々のご活躍をお祈りいたします。